朝からドームでミサです。
曲はモーツァルトのミサ・ブレビス変ロ長調。
モーツァルトがこの教会のために書いた曲で、指揮・合唱・オルガンはドーム専属の方たちでした。司祭の進行でミサが進みます。 終了後ミサに集まった人たちが帰る間にオルガニストのソロがありましたが、これがものすごくかっこいい。白髪のいい年のおじいさんだったんですが、演奏が進むに連れて顔が真っ赤になってきて、このままいってしまうんじゃないかと思いました。
午後からは自由行動。モーツァルトの生家などとりあえずミーハーな線を押さえます。夜7時に「アウグスティナー・ブロイ」というビヤホールで集合ということで一時解散。ザルツブルグ城やサウンドオブミュージックに出てきた墓地などを見て、さてビヤホールへはバスで行こうということになり、バス停まで行きますが、どこまで乗ればいいのか、どうやって切符を買えばいいのかさっぱりわかりません。で、通りすがりのおじいさんに聞こうとしました。ところがこのおじいさんの英語が怪しくて、どのくらい怪しいかというと、私たちと同じくらい怪しい。
「アウグスティナー・ブロイというビヤホールを知ってますか?」
「ああ、知ってる知ってる。あそこのビールはうまいんだぁ」
「そうですか。あっはっは」
「はっはっは」
盛り上がっている場合じゃありません。
「バスで行きたいんだけど」
「バス停はここだ」
「いや、切符はどこまで、どうやって...」
「歩いても15分くらいだぞ」
(もういいや、めんどくさいし)「じゃあ、歩いていきます」
「そうか。じゃあわしが連れて行ってやろう」
(おっさんバスに乗ろうとしてたんちゃうんか)
「いや、でも...」
で、おじいさんは黙々と一人で歩いていってしまうので、しかたなくわれわれも後についていきました。15分黙って歩くと目的のビヤホールに着きました。おじいさんはさらに黙々と中に入っていこうとします。「私たちは仲間と待ち合わせているので、ここで失礼します。ありがとう」こう伝えるのにさんざん苦労したあげく、強引に「ありがとう。ばいばい」
おじいさんごめんなさい。ありがとう。おじいさんは私たちと一緒に飲みたかったようでもあり、ちょっと心が痛みました。
モーツァルトのミサ・ブレビス変ロ長調
① キリエ・グロリア・クレド・サンクトゥス・ベネディクトゥス[audio:https://mozartensemble.jp/audio/ome_in_dom_1.mp3]
② アニュス・デイ・オルガン即興演奏
[audio:https://mozartensemble.jp/audio/ome_in_dom_02.mp3]
ミサ曲 変ロ長調(ミサ・ブレビス) KV 275(272b)
1777年にザルツブルクのドームで初演されたミサ曲。
音源は1995年11月5日(日)のザルツブルグ・ドームのミサの時のものです。
大阪モーツァルトアンサンブルは管弦楽で参加しました。
雪のザルツブルク(ザルツブルク城から)